【目次】
- オリジナル定量分析
- 変化日
- マーケット構図
- 主要市場 回帰分析
- 市場分析の判断指針
- 注目 経済指標
- 仮想通貨銘柄の回帰分析とテクニカル分析
- NEWS PICK OUT
- ビットコイン円
- イーサリアム円
- リップル円
オリジナル定量分析
変化日
変化日からマーケットの値動きを想定します。
- ■為替相場:不明瞭なデータ結果あり調査中
- ■商品市場:8月24日前後
- ■仮想通貨市場:不明瞭なデータ結果あり調査中
- ■株式市場:8月25日
- ■債券市場:不明瞭なデータ結果あり調査中
※夏枯れ相場が終わる頃に、全体的に変化日を見直します。変化日とはオリジナルの定量分析で「マーケットシナリオを再考して、戦略を考え直す日」。
マーケット構図
マーケット構図は株高、ドル安が基本構図で、ゴールド、ビットコインのリスク回避の買いもあり、リスクオン、オフが併存しています。そのため、投資行動の目線を一方向に決めながら、トレードに臨むといいでしょう。リスクオフの売り目、リスクオンの買い目のように、どちらかに狙いを定めることです。
- ■リスクオフ要素:ゴールド ビットコイン、ジャンク債(HYG)、CDS、TEDの監視、特にTLTの流動性、DXY(ドルインデックス)のドル安展開に注意
- ■リスクオン要素:各国の緩和、景気刺激策、債券市場の変化
主要市場 回帰分析
|
スタンス |
トレード目線 |
カウンターライン (orコアBOX) |
価格推移予想BOX |
TLT |
強気 |
上昇基調 |
149.00±50 |
153.00~180.00 |
ダウ |
強気 |
上昇基調 |
23500±100 |
21500~28800 |
日経平均 |
強気 |
上昇基調 |
18000±50円 |
17500~23800円 |
DAX |
強気 |
上昇基調 |
10000±50 |
10000~13500 |
EUR/USD |
強気 (過熱に注意) |
上昇基調 |
1.1447 |
1.11453±50~ 1.12050±50 |
USD/JPY |
中立 (円高警戒) |
BOX目線 中立思考 |
コアBOX 104.00±50~ 112.00±50円 |
104.00±50~ 112.00±50円 |
BTC/JPY |
強気 |
上昇基調 |
85万円台 |
85~137万円台 |
GOLD |
強気 |
上昇基調 |
1650±50 |
1650~2200 |
原油 |
強気から 中立気配 |
上昇基調 からBOX目線 |
28±1 |
19.00~57.00 |
※カウンターライン=投資目線を切り替える水準、損切ラインの参考値
※コアBOX=節目としての価格帯
※2020年8月15日時点
全体的に投資スタンスは強気で、基本は上目線の買い姿勢です。リスクオン・オフが併存した地合いで、秋に向けた相場展開になるとき、目線を再考します(全体に分析をリセットして見直しです)。
市場分析の判断指針
ファンダメンタルとアルゴリズム(自動売買)の分析を比較して、現状1対9でアルゴリズムを優先して判断します。夏相場から秋に向けて、市場心理が落ち着き、ファンダメンタル分析の有効度合も増しながら、マーケット参加者はアルゴリズムの監視だけになるでしょう。
注目の経済指標
GDPをテーマに、定点観測してゆきます。GDPでは米国が4-6月期-32.9%、EUは-12.1%、中国が+3.2%、日本は-27.8%。FOMC(9月15-16日)の会見内容は要注目です。
各国前年比と比べてマイナス成長となり、米国など史上最大の下げ幅を記録。コロナのマイナス影響が強く現れました。今後は反発回復がどこまで進むか、中国経済回復で世界経済も回復するだろうという楽観シナリオが進むかもしれません。
■トレード・アドバイス
経済指標は、GDPと消費者物価指数、製造業指数が判断材料の軸です。各国特徴があり、時期ごとに重要度合いは異なります。今は、製造業ですが、そろそろ、消費物価の注目度が高まる印象です。経済もブームがあり、タピオカの次はこの商品が来る、といったことと同じです(次は免疫を高める、ハチミツ?)。
主要な中央銀行の予想 9月のFOMC予想
「CME FedWatch Tool」のドットチャートから、2020年9月も金利維持を予想です。市場はイールドカーブ・コントロールを織り込み、マイナス金利の導入議論なども織り込み始めています。
マイナス金利議論が本格化した場合は乱高下することが予想され、相場のポジション管理の難易度が上がり、上級者向けの相場になります。9月のFOMC以降はポジション量を減らす、お休みする事を検討してもいいかもしれません。
仮想通貨銘柄の回帰分析とテクニカル分析
ビットコインも夏枯れ傾向。CMC Crypto 200 Indexを見ると、短中期はBOX基調です。ビットコインの上昇展開が頭打ちの印象です。
仮想通貨ヒートマップ(下記リンク参照)を見ても、プラスから調整展開、CME仮想通貨のオプション出来高は回復傾向となり、ヘッジファンドなど機関投資家の投資額が増加傾向となり、取引量からプロと個人が入り混じりながらの攻防で、当面は方向性が見えない印象です。
NEWS PICK OUT
■(7月22日)VISA 仮想通貨に関する記事を公開
VISAが自社のブログにて、仮想通貨に関する記事を公開。仮想通貨やステーブルコイン、中央銀行デジタル通貨(CDBC)にまで言及している。VISAのように大手決済事業社も注目を集めている仮想通貨は、クレジットカードの経済圏にも組み込まれる可能性があり、その動きが本格化すれば、長期上昇要因となります。
■(8月6日)通話アプリLINEの仮想通貨 LINK 取扱い開始
ユーザーが約8400万人を超える(2020年3月末時点)通話アプリLINEによる膨大なデータと共に、それを処理する能力がある仮想通貨が誕生すれば、安全性や流動性、将来性に期待できる長期積立候補の銘柄になりそうです。
LINEはヤフーとの経営統合をしますが、LINE PayとPay Payのどちらが主流となるか注目しています。決済アプリの利用者から、仮想通貨への認知向上にも期待が高まります。決済アプリによる電子マネーから、仮想通貨利用へ流入することも考えられ、既存のサービスに仮想通貨のサービスがどう浸透していくか注目です。
■(8月7日)ゴールドマンサックス 独自トークン開発検討
ゴールドマンサックスがデジタルアセットの推進として、独自トークンを開発するか検討しているようです。ブロックチェーン上に資産、負債が記録されれば、IPOや証券、ローンなどもデジタル化が推進されるでしょう。
技術開発により様々な金融情報がデジタル化されると、資産の透明性が高まります。そうなれば新しい金融データが生まれ、金融サービスも進化します。小売業にAmazonが参入した黎明期のように、今を数十年後に振り返れば、大きな1歩だったと気づくでしょう。こうした大手金融機関も暗号資産事業に本腰を入れれば、金融業界のシステム全体が大きな変革を迎えるでしょう。
ビットコイン円
ビットコイン円は、回帰分析では強気範囲(85~137万円台)、回帰直線の付近で価格推移し、現時点では中長期、上昇基調の調整を予想します。長期は積立銘柄として検討できます。
テクニカル分析では、移動平均MA21を価格が上回り、短中期のMAはゴールデンクロスで、買いシグナルが点灯。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMAと雲を超えて買いシグナルが点灯。短中長期は上昇シグナルになります。
回帰直線、強気範囲の上限付近で上昇推移から一旦の下落調整しながら再び上昇するイメージです。サイクル&リズム分析から ローソク足は陽線約5本のリズムで調整しながら、上値120~150万円台に向けて上昇地合いです。フォーメーション分析では下降フラッグを上昇ブレイクとなり、仮想通貨全体をけん引しています。
一方、オシレーター系のクラシックRSI(相対力指数)は70付近推移、スローストキャスティクスは70~80付近で推移し過熱感から調整シグナルです。またトレンド系の攻勢から買い継続判断の材料です。
注目度・先行性を測る出来高は、上昇傾向から上昇継続イメージです。2017年12月高値から2020年6月を結ぶ中長期トレンドライン上値抵抗帯を上抜き、今後は下値抵抗帯として機能します。調整下落からサポートラインとして注目です。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオは強気の目先調整しながら、上値を試しながらの上昇展開をイメージです。
100万円台到達から価格推移が安定し、上値120~150万円台を目指すシナリオをイメージしています。
カウンターシナリオは下落展開で、70~85万円台の調整範囲を割り込み、50~70万円台まで下落する弱気シナリオです。カウンターラインは70~80万円台で、そこを下回ると、最悪のケースとして20~30万円台まで利益確定売りが加速する可能性も考えられます。株式市場の連れ安から、コロナ・ショックの下落分、約50万円の下値追いも想定されます。
グローバルマーケットの夏枯れのなか、堅調な上昇推移となり、変化日8月21前後に警戒しながら、上目線で対応が継続です。
イーサリアム円
イーサリアム円は回帰分析では強気範囲(25000~55000円)の付近で価格推移しながら、短中期は上昇展開。BOX展開から上昇展開となり、上限27000~30000円を超えたレンジブレイクの上値追いです。
テクニカル分析では、移動平均MA21など短中期のMAはゴールデンクロスで買いシグナル。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMA21と雲を上抜け、強気の買いシグナルです。
ローソク足は週足では陽線、陰線のリズム変化から上昇転換。サイクル&リズム分析からは、力が溜まった上放れのため、2倍値、3倍値も意識され、55000~65000円も想定上値になります。フォーメーション分析ではフラッグブレイクから、新しいフォーメーション形成となります。
中期トレンドラインは、(1)2018年9月安値から2019年12月安値を結び(2)2019年6月高値から2019年2月高値を結びます。(1)(2)の中期トレンドラインから、トライアングルを上値抜け、短中期の上昇シグナル判断です。
一方、オシレーター系のクラシックRSIは80付近で推移、スローストキャスティクスは80付近で推移しており、オシレーター系は過熱感のシグナル判断です。トレンド系の攻勢から買い継続シグナルも発生です。
注目度・先行性を測る出来高は、上昇傾向になり、上昇推移が継続シグナルです。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオは上昇展開、上値55000~65000円を何度も打診しながら慎重シナリオです。カウンターシナリオは27000±100円を下値ブレイクした場合15000~22000に弱気シナリオです。
イーサリアムが息を吹き返し、BOXブレイクから動因が強まっています。長期は上目線であり、深い調整下落があれば、ビットコインの動向と一緒に判断です。ドル安の継続でビットコインやアルトコインには上昇の勢いが生まれていますが、ドル高再開となれば、目線は再考となり、トレードは慎重になった方がいいでしょう。
リップル円
リップル円は回帰分析の強気範囲(20~40円)の付近で価格推移。コアBOXは18~23円を上値ブレイクで上昇展開へ。
テクニカル分析では、価格は移動平均MA21を上回り、短中期のMAはゴールデンクロスとなり、買いシグナル検討。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMA21、雲、価格を試し、買いシグナル検討 遅行スパンのWボトム形成から上昇シグナルが強気です。
ローソク足は陰線と陽線、十字線の形成から上昇シグナル。サイクル&リズム分析ではリズム変化からブレイク展開、価格推移が変化から上値追いの印象です。フォーメーション分析では下降フラッグ形成。(1)2018年9月安値から2019年7月安値を結び、(2)2018年高値から2019年6月高値を結び、(1)(2)の中期トレンドラインは下降推移しており、戻り売りの意識です。ただし、現時点は下値追いが落ちつき横ばい展開しているため、目線を探るのが賢明です。底値形成の可能性が高まっています。
一方オシレーター系のクラシックRSIは65付近で推移、スローストキャスティクスは70付近で推移から、過熱圏となり、調整シグナル。トレンド系が攻勢を強め、買い継続シグナルの判断です。
注目度・先行性を測る出来高は上昇傾向になり、強気継続シグナルです。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオは強気の上昇基調です。上値40~50円台に向けて、打診イメージです。
カウンターシナリオは、嫌気から戻り売りで、24±1円前後を下回ると、弱気相場となり18~20円台に下落するシナリオです。
短中期のトレンドブレイクから、強気継続シグナルが発生、夏枯れながら好調のため、グローバルマーケットが復活した場合の利確の下落展開には要警戒です。基本は買い姿勢を堅持しながら、やや慎重姿勢で立ち合います。