【目次】
- オリジナル定量分析
- 変化日
- マーケット構図
- 主要市場 回帰分析
- 市場分析の判断指針
- 注目 経済指標
- 仮想通貨銘柄の回帰分析とテクニカル分析
- NEWS PICK OUT
- ビットコイン円
- イーサリアム円
- リップル円
- 注目仮想通貨の資産評価
オリジナル定量分析
変化日
変化日からマーケットの値動きを想定します。
- ■為替相場:5月12~15日前後
- ■商品市場:5月22~24日、6月9日
- ■仮想通貨市場:5月25日前後
- ■株式市場:7月14日
- ■債券市場:8月3日、17~19日
※5月から8月までの変化日シグナルは不安定です。変化日とはオリジナルの定量分析で「マーケットシナリオを再考して、戦略を考え直す日」。
マーケット構図
マーケット構図は回復傾向、リスクオンで、上目線のスタンスを意識。
- ■リスクオフ要素:原油価格動向、TLT ゴールド、ビットコイン、円、ジャンク債(HYG)、CDS、TEDの監視
- ■リスクオン要素:各国の緩和期待、景気刺激策、新型コロナウイルスのワクチン開発
主要市場 回帰分析
|
スタンス |
トレード目線 |
カウンターライン (orコアBOX) |
価格推移予想BOX |
TLT |
弱気 |
上昇基調 |
147.10±50 |
142.00~180.00 |
ダウ |
強気から 中立 |
上昇基調 |
21100±50 |
21500~25500 |
日経平均 |
強気から 中立 |
上昇基調 |
17500±50円 |
17500~23000円 |
DAX |
中立 |
上昇基調 |
8500±50 |
8500~13300 |
EUR/USD |
中立 |
BOX目線 |
コアBOX 1.04400±50~ 1.14400±50 |
1.04400±50~ 1.14400±50 |
USD/JPY |
中立 |
BOX目線 |
コアBOX 104.00±50~ 112.00±50円 |
104.00±50~ 112.00±50円 |
BTC/JPY |
強気 |
上昇基調 |
75~80万円台 |
80~130万円台 |
GOLD |
中立 |
上昇基調 |
1460±50~1488±50 |
1500~1750 |
原油 |
中立 |
下落基調 |
30±1 |
10.00~30.00 |
※カウンターライン=投資目線を切り替える水準、損切ラインの参考値
※コアBOX=節目としての価格帯
※2020年5月12日時点
全体的に投資スタンスは中立が多く、柔軟に市場を見ていこうと思います。基本は上目線の買い姿勢ながら、株価や債券の急変による売りサインが出現した場合、もう一段の下落も考えられるため、注意しながらの取引となります。
市場分析の判断指針
ファンダメンタルとアルゴリズム(自動売買)の分析を比較して、現状2対8でアルゴリズムを優先して判断します。短中期は、数理分析を優先です。市場心理は落ち着き、コロナ後の経済データを再検証します。歴史的データ動向が散見され、分析値を再考です。
注目の経済指標
景気の先行指標でもある製造業景況感指数に目を向けると、アメリカの5月は36.1、日本は41.9と低迷。4月のEUは38と鈍化し、中国は50.80と経済活動を再開したことにより回復を見せています。
株価の反発からも各国の経済活動の再開、早期回復に期待されていることがわかります。第2四半期のマクロ経済データに注目で、コロナ・ショックから簡単には立ち直れない国も現れそうです。
主要な中央銀行の予想 6月のFOMC予想
「CME FedWatch Tool」のドットチャートから、2020年6月も金利維持を予想です。景気回復のスピードをマーケットがどのように判断するのか、債券と株価のバランスが重要になります。
仮想通貨銘柄の回帰分析とテクニカル分析
ビットコインが半減期を迎え、半減期後は他市場との相関性が重要になります。CMC Crypto 200 Indexでは短期の反発を見せたものの、アルトコインはやや弱い印象です。仮想通貨ヒートマップ(下記リンク参照)では利食いにより目先は下落も、出来高は増加しているので、上昇基調がメインシナリオです。
グローバルマーケットの回復安定を待ちながら、仮想通貨取引のポジションサイズは打診レベルが中心です。半減期後、利確の下落にも要警戒です。
NEWS PICK OUT
■(4月16日)フェイスブックの暗号資産リブラの改定発表
運用の自由度は低下し、管理する側面が強まりました。ドルやユーロなどそれぞれの通貨と連動する構想に変更、コンプライアンス強化など政府当局との対話姿勢がより強まった印象です。いつから運用が始まるのかが最も気になるところで、中国のデジタル人民元が先行するならば、仮想通貨の牽引役は、人民元へと移行してゆく可能性が強まります。今後の動向に注目です。
■(5月5日)デジタル人民元の実証実験を開始報道
中国国内でデジタル通貨の転換が始まりつつあります。こうしたデジタル通貨は脱税などの取り締まりの面以外にも、様々な経済活動データを計測できるようになります。
トレーダーとしては、こうした新しいオルタナティブ・データは歓迎です。今後の世界は誰よりも新しいデータを保持することが勝者の条件です。中国のデジタル通貨は経済の透明度が高まり、経済予測に役立つデータとして誕生します。
ビットコイン円
ビットコイン円は、回帰分析では強気範囲(80~100万円台)、回帰直線の付近で価格推移し、現時点では中長期、上昇基調を予想します。長期は積立銘柄として検討できます。
テクニカル分析では、移動平均MA21を価格が上回り、短中期のMAはゴールデンクロスで、買いシグナルが点灯。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンは雲から反発、MAゴールデンクロスから、買いシグナルが点灯。短中長期はBOX判断になります。
ローソク足は陽線形成の予想です。回帰直線、強気範囲の上限付近で上昇推移です。サイクル&リズム分析から、週足陰線3本、陽線5本連続であり、上昇反発シグナルとなり、上値120~150万円台を試す予想です。フォーメーション分析では下降フラッグの価格上限で推移、上昇ブレイク、もしくは、調整下落とも判断もできます。やや戻り売りは弱気シグナルです。
一方、オシレーター系のクラシックRSI(相対力指数)は50付近推移し、反発買い継続です。買いシグナル。スローストキャスティクスは60付近で推移し、買い継続で、やや調整気配が強いシグナルです。
注目度・先行性を測る出来高は、増加傾向から上値続伸イメージです。2017年12月高値から2019年6月を結ぶ中長期トレンドラインは上値抵抗帯となり、利食いの目安です。到達すれば売りシグナル、ブレイクすれば強い買いシグナルです。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオは強気展開です。100万円台到達で利確売りは出るものの、70万~80万円台で調整を行い、120~150万円台を目指して上昇するシナリオをイメージしています。
カウンターシナリオは下落展開で、70~80万円台の調整範囲を割り込み、50~70万円台まで下落する弱気シナリオです。カウンターラインは70~80万円台で、そこを下回ると、最悪のケースとして20~30万円台まで利益確定売りが加速する可能性も考えられます。
市場参加者には半減期は長期で上昇要因と考える人もいますが、期待していた上放れはなく、失望売りに変わると、下落は早いでしょう。上昇、下落の両方に加速しやすい地合いであります。
ポジションサイズを小さく、打診レベルで買いの上目線を中心に、短期回転しながら、やや攻めの姿勢で向き合います。
イーサリアム円
イーサリアム円は回帰分析では回帰直線の範囲(16000~20000円)の付近で価格推移しながら、現時点では、短中期はBOX基調で回転売買の繰り返し、BOX上限下限の価格ブレイクシナリオです。長期は中立目線を検討です。
テクニカル分析では、移動平均MA21など短中期のMAは横ばい、価格はMAと並行で中立シグナル。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMA21、価格に絡まり、BOX展開推移シグナル。
ローソク足は週足では陽線、陰線が5本の上昇と下落を繰り替えしており、今、1本の陰線形成から、超短期の売りシグナルと判断です。サイクル&リズム分析からは、上下の価格移動を繰り返す推移です。フォーメーション分析ではフラッグ形成となり、BOX継続です。
中期トレンドラインは、(1)2018年9月安値から2019年12月安値を結び(2)2019年6月高値から2019年2月高値を結びます。(1)(2)の中期トレンドラインから、トライアングル形成中となり、やや上昇ブレイクのシグナルです。
一方、オシレーター系のクラシックRSIは50付近で推移、買い継続シグナルを形成、スローストキャスティクスは50付近で推移しており、オシレーター系は買い継続シグナル継続です。捉え方を変えれば50付近価格の気迷いです。
注目度・先行性を測る出来高は、減少傾向になり、停滞推移のシグナルです。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオはBOX展開を予想です。21000±100円を中心に上限30000円台、下限8000円台で推移しながら、ブレイクを待つ格好です。カウンターシナリオは回帰直線21000±100円で反発し、上昇再開し、上値32000±100円を目指す展開です。
ビットコインによるアルトコインへの影響力が弱く、短中期BOXでの回転売買、買いの上目線を中心に、長期は中立目線です。目線探りながら、打診のタイミング、サイクルが有効です。
リップル円
リップル円は回帰分析の弱気範囲(10~22円)、回帰直線の付近で価格推移。短中期は下落基調で、長期は中立目線です。
テクニカル分析では、価格は移動平均MA21短中期のMAは収縮し、戻り売りシグナル。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMA21、雲、価格を下抜け、売りシグナルです。
ローソク足は陰線形成で、戻り売りシグナルが出ています。サイクル&リズム分析から、上昇陽線7本、下落陰線が5本のリズムです。フォーメーション分析では下降フラッグ形成、中期トレンドラインから(1)2018年9月安値から2019年7月安値を結び、(2)2018年高値から2019年6月高値を結び、(1)(2)から下降推移しながら、戻り売りを繰り返しです。
一方オシレーター系のクラシックRSIは43付近で推移し戻り売りシグナル、スローストキャスティクスは42付近で推移、戻り売りシグナル継続となっています。
注目度・先行性を測る出来高は増加傾向になり、売り加速を予想です。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオは弱気シナリオで下落基調です。一旦、回帰直線23円±10まで反発、戻り売り目線で、再度10円±1を試す展開シナリオです。
カウンターシナリオは、回帰直線23円±10付近を超えて、28円±10を超えたら強気シナリオとなります。ビットコインの牽引上昇に警戒です。
短中期はBOX下限10円へ向かいながら、長期的には中立目線です。ビットコインの半減期後に、失望売りとなれば、1円~5円台など停滞推移のシナリオも考えられます。
注目仮想通貨の資産評価
CRC(Crypto Rating Council)では仮想通貨の格付けが行われており、その中から気になる仮想通貨を紹介します。評価は5段階で、1に近いほど米国証券法として資産評価が高いと判断されます。
■BAT(Basic Attention Token):RANK 2
⇒BATは、ブロックチェーンを用いた広告報酬に活用。「Brave」という独自ブラウザを活用することで、BATを広告報酬としてやり取りする。「Brave」は広告主とメディアに加え、ブラウザを活用するユーザーにも報酬が支払われる仕組みで、新たな広告モデルとして注目を集めている。BATはGMOコインなど国内でも取引が可能。