【目次】
- オリジナル定量分析
- 変化日
- マーケット構図
- 主要市場 回帰分析
- 市場分析の判断指針
- 注目 経済指標
- 仮想通貨銘柄の回帰分析とテクニカル分析
- NEWS PICK OUT
- ビットコイン円
- イーサリアム円
- リップル円
オリジナル定量分析
変化日
変化日からマーケットの値動きを想定します。
- ■為替相場:7月19~21日、8月21日前後
- ■商品市場:8月24日前後
- ■仮想通貨市場:7月26日、8月1日
- ■株式市場:7月14日、7月24日、8月25日
- ■債券市場:8月3日、17~19日
※夏枯れ相場が終わる8月20日前後に全体的に変化日を見直します。変化日とはオリジナルの定量分析で「マーケットシナリオを再考して、戦略を考え直す日」。
マーケット構図
マーケット構図は株高、ドル安のリスクオン構図で上目線です。夏枯れとなり目線を休めながら、ゴールドの値位置に注意しながら、リスクオン、リスクオフの切り替えに警戒が必要です。値動きがあっても、アルゴリズムによる反応なのでトレンドフォローで対応です。
- ■リスクオフ要素:ゴールド ビットコイン、ジャンク債(HYG)、CDS、TEDの監視、特にTLTとDXY(ドルインデックス)バランスに注意
- ■リスクオン要素:各国の緩和、景気刺激策、債券市場の変化
主要市場 回帰分析
|
スタンス |
トレード目線 |
カウンターライン (orコアBOX) |
価格推移予想BOX |
TLT |
強気 |
上昇基調 |
149.00±50 |
153.00~180.00 |
ダウ |
強気 |
上昇基調 |
23500±100 |
21500~28800 |
日経平均 |
強気 |
上昇基調 |
18000±50円 |
17500~23800円 |
DAX |
強気 |
上昇基調 |
10000±50 |
10000~13500 |
EUR/USD |
中立から やや強気 |
BOX目線 ⇒買い目へ |
コアBOX 1.05500±50~ 1.14400±50 |
1.08800±50~ 1.15500±50 |
USD/JPY |
中立 |
BOX目線 |
コアBOX 104.00±50~ 112.00±50円 |
104.00±50~ 112.00±50円 |
BTC/JPY |
強気 |
BOX目線 やや買い目 |
75~80万円台 |
80~130万円台 |
GOLD |
強気 |
上昇基調 |
1531±50 |
1650~1900 |
原油 |
強気 |
上昇基調 |
28±1 |
19.00~57.00 |
※カウンターライン=投資目線を切り替える水準、損切ラインの参考値
※コアBOX=節目としての価格帯
※2020年7月13日時点
全体的に投資スタンスは強気で、基本は上目線の買い姿勢です。株価、ナスダック総合指数、ラッセル2000指数の先行性に注意しながら、上値追いが弱くなったときの急落調整に警戒です。
市場分析の判断指針
ファンダメンタルとアルゴリズム(自動売買)の分析を比較して、現状1対9でアルゴリズムを優先して判断します。夏相場を迎え、市場心理が落ち着き、ファンダメンタル分析の有効度合いが増しながらも、マーケット参加者はアルゴリズムの監視だけになるでしょう。
注目の経済指標
GDPをテーマに、定点観測してゆきます。AssetMacroを見ると、GDP米国+5.18%、EU+8.19%、中国+12.06%、日本+2.28%と、強い結果になりました。注目経済指標・イベントは、中国GDP(7月16日)、FOMC(7月29日)、EUのGDP(7月31日)です。
中国経済のGDP回復はとても重要で、コロナのロックダウン解除後の経済回復状況における先行指標となっています。コロナは経済にどこまで影響しているのかを判断するため、経済指標を精査します。
■トレード・アドバイス
経済指標は、GDPと消費者物価指数、製造業指数が判断材料の軸です。各国特徴があり、時期ごとに重要度合いは異なります。今は、製造業ですが、そろそろ、消費物価の注目度が高まる印象です。経済もブームがあり、タピオカの次はこの商品が来る、といったことと同じです(次は免疫を高める、ハチミツ?)。
主要な中央銀行の予想 9月のFOMC予想
「CME FedWatch Tool」のドットチャートから、2020年9月も金利維持を予想です。市場はイールドカーブ・コントロールを織り込み、マイナス金利の導入議論なども織り込みだしています。FOMC発言には注意が必要で、市場操作で強いトレンドが発生する可能性もあります。突発的なウワサなどで、アルゴリズムが市場反応を試す時期になります。例えば、「FOMCがマイナス金利導入議論の開始を決定」というニュースが出てきたら、株価や為替市場の変動値幅を記録するといいでしょう。投資の参考になります。
仮想通貨銘柄の回帰分析とテクニカル分析
ビットコインも夏枯れ傾向。CMC Crypto 200 Indexを見ると、短中期はBOX基調です。仮想通貨ヒートマップ(下記リンク参照)を見ても、プラスは微小で、CME仮想通貨のオプション出来高も減少傾向、ヘッジファンドなど機関投資家の投資額も減少傾向と、全体的に取引量が萎んでいます。
様子見を中心に、アルゴリズムに任せる地合いです。
NEWS PICK OUT
■(7月8日)マネックス証券が仮想通貨CFDを開始
仮想通貨のCFD取引開始が提供され、仮想通貨トレードの選択肢が増える事は喜ばしい。今後も新しい金融派生商品の誕生を期待したい。仮想通貨の保険やETFなど、様々な仮想通貨関連の商品が生まれるでしょう。
■(7月9日) 米大手の仮想通貨取引所コインベースが上場準備
2020年に上場準備するとの報道。仮想通貨は技術が先行して認知されたものの、法整備が難しいのも実情です。もし上場されれば、仮想通貨の存在意義が高まり、今後のサービス展開に大きな躍進となるでしょう。何より今年最大のIPOとして期待を寄せたい。
ビットコイン円
ビットコイン円は、回帰分析では強気範囲(80~110万円台)、回帰直線の付近で価格推移し、現時点では中長期、上昇基調の調整を予想します。長期は積立銘柄として検討できます。
テクニカル分析では、移動平均MA21を価格が上回り、短中期のMAはゴールデンクロスで、買いシグナルが点灯。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMAを超えてゴールデンクロス、雲に入り込み調整BOXシグナルが点灯。短中長期は上昇に向けた調整シグナルになります。
ローソク足は陽線形成の予想です。回帰直線、強気範囲の上限付近で上昇推移です。サイクル&リズム分析ではリズム変化から調整シグナルが確認でき、上値120~150万円台に向けて上昇材料を待っている地合いです。フォーメーション分析では下降フラッグの価格上限で推移、上昇ブレイクに向けて、パワーを溜めるため調整の可能性が高まっています。
一方、オシレーター系のクラシックRSI(相対力指数)は50付近推移し、買い継続です。スローストキャスティクスは80~70付近で推移し、買い継続と調整気配の強いシグナルです。
注目度・先行性を測る出来高は、低下傾向から調整イメージです。2017年12月高値から2020年6月を結ぶ中長期トレンドラインを上値抵抗帯として、価格は停滞気配です。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオは強気の上昇展開ながら、調整気配が強く、次なる展開に向けてBOX推移をイメージです。
100万円台到達で利確売りは出るものの、70~80万円台まで調整下落したのち、再度上昇して120~150万円台を目指すシナリオをイメージしています。
カウンターシナリオは下落展開で、70~80万円台の調整範囲を割り込み、50~70万円台まで下落する弱気シナリオです。カウンターラインは70~80万円台で、そこを下回ると、最悪のケースとして20~30万円台まで利益確定売りが加速する可能性も考えられます。株式市場の連れ安から、コロナ・ショックの下落分、約50万円の下値追いも想定です。
グローバルマーケットの夏枯れとなりボラティリティは低下傾向、夏枯れ相場が明ける8月20前後まで目線が固まらずに停滞することを想定します。
イーサリアム円
イーサリアム円は回帰分析では強気範囲(22000~30000円)の付近で価格推移しながら、現時点で短中期はBOX基調で、コアBOX下限22000円~上限27000円を目安に回転売買の繰り返しをイメージ。上限27000~30000円を超えると、レンジブレイクのシナリオになります。長期はやや上目線を検討です。
テクニカル分析では、移動平均MA21など短中期のMAはゴールデンクロスで買いシグナル。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMA21上抜けから上昇シグナル、また雲を抜けたので、約5~7週間は同じリズムの可能性から調整シグナルです。
ローソク足は週足では陽線、陰線が約5本の上昇と下落のリズムから調整気配です。サイクル&リズム分析からは、上下の価格移動を繰り返し、上放れに向けた準備の印象です。フォーメーション分析ではフラッグ形成となり、BOX継続です。
中期トレンドラインは、(1)2018年9月安値から2019年12月安値を結び(2)2019年6月高値から2019年2月高値を結びます。(1)(2)の中期トレンドラインから、トライアングル形成中となり下落展開となればトライアングル形成判断からブレイクシグナル。
一方、オシレーター系のクラシックRSIは60付近で推移、買い継続シグナルを形成、スローストキャスティクスは80付近で推移しており、オシレーター系は買い継続シグナルの判断と、調整下落の気配として2つの判断ができます。
注目度・先行性を測る出来高は、減少傾向になり、停滞推移のシグナルです。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオはBOX展開を予想です。夏枯れ停滞気配となっています。BOXの下限8000円台~上限30000円台として、21000±100円を中心としたコアBOX下限22000円~上限27000円のブレイクを待つ格好です。
カウンターシナリオは回帰直線27000~30000±100円上昇ブレイク、上値30000~32000±100円を目指す上昇シナリオです。
イーサリアムも夏枯れから、目線を定めず、見守る姿勢です。短中期は下限、上限のBOXブレイクを待ちながら、長期はやや上目線を検討。ビットコインの動向と一緒に目線を長考です。
リップル円
リップル円は回帰分析の強気範囲(18~29円)の付近で価格推移。コアBOXは18~23円で推移しながら、上昇を模索。
テクニカル分析では、価格は移動平均MA21短中期のMAは収縮し、やや調整から買いシグナル。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMA21、雲、価格を下抜け、売りシグナル、一方、遅行スパンのWボトム形成から、反発上昇の可能性です。
ローソク足は陰線と陽線、十字線の形成から反発シグナル。サイクル&リズム分析ではリズム変化からブレイク前の調整を読み取れます。フォーメーション分析では下降フラッグ形成。(1)2018年9月安値から2019年7月安値を結び、(2)2018年高値から2019年6月高値を結び、(1)(2)の中期トレンドラインは下降推移しており、戻り売りの意識です。ただし、現時点は下値追いが落ちつき横ばい展開しているため、目線を探るのが賢明です。底値形成の可能性が高まっています。
一方オシレーター系のクラシックRSIは50付近で推移し買いシグナル、スローストキャスティクスは28付近で推移し、こちらも買いシグナル。底値を探りながら反発気配が強まっています。
注目度・先行性を測る出来高は低下傾向になり、調整気配が色濃いです。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオは強気への反発気配です。一旦、回帰直線20±1円付近で推移しながら、上値23~30円を打診するシナリオです。
カウンターシナリオは、嫌気から戻り売りで、20±1円前後を下回り、再度10円±1を試す下落シナリオです。
ビットコイン同様、目線は様子見です。短中期は回帰直線20±1付近で調整推移しながら、トレンド発生を待ちます。長期的にはやや買い目線を検討開始です。