【目次】
- オリジナル定量分析
- 変化日
- マーケット構図
- 主要市場 回帰分析
- 市場分析の判断指針
- 注目 経済指標
- 仮想通貨銘柄の回帰分析とテクニカル分析
- NEWS PICK OUT
- ビットコイン円
- イーサリアム円
- リップル円
オリジナル定量分析
変化日
変化日からマーケットの値動きを想定します。
- ■為替相場:9月3日、13日
- ■商品市場::9月20日
- ■仮想通貨市場:9月9日
- ■株式市場:9月25日
- ■債券市場:9月20日
※9月20日前後、市場調整が終わり、長期的なトレンド発生日と予測です
※8月23日時点、変化日とはオリジナルの定量分析で「マーケットシナリオを再考して、戦略を考え直す日」
マーケット構図
市場構図は株価調整、ドル高、TLT(債券価格)で反発気配。ゴールド、原油は下落、資源通貨安、ビットコイン安と、市場構図が新たな目線を構築しています。
- ■リスクオフ要素:ジャンク債(HYG)、CDS、TEDの監視、特にTLTの流動性
- ■リスクオン要素:各国の緩和、景気刺激策
■トレード・アドバイス
マーケット構図を把握することで、「投資シナリオを維持するか、再考するか」の判断ができます。例えば、基本構図が株高・ドル安で、次の日が株高・ドル高になれば、投資は様子見し、市場変化を見極める、という行動に移れます。
主要市場 回帰分析
|
スタンス |
トレード目線 |
カウンターライン (orコアBOX) |
価格推移予想BOX |
TLT |
強気 |
上昇基調 |
140±50 |
140.00~153.00 |
ダウ |
強気、中立気配 |
上昇基調 |
31100±100 |
31100~38500 |
S&P500 |
強気 |
上昇基調 |
4200±100 |
4200~4700 |
日経平均 |
弱気 |
下落基調 |
28500±100円 |
26500~28500円±50円 |
DAX |
弱気 |
下落基調 |
14500±50 |
14500~16500 |
EUR/USD |
弱気 |
下落基調 |
1.1950±50 |
1.1650±50~ 1.1500±50~1.1950±50 |
USD/JPY |
中立気配 |
BOX基調 |
(コアBOX)109~110円 |
108.80±50~ 111.80±50円 |
BTC/JPY |
強気 |
上昇基調 |
470万円台 |
470~600万円台 |
GOLD |
弱気、中立気配 |
下落基調 |
1850±50 |
1650~1850±50 |
原油 |
弱気 |
下落基調 |
70±2 |
57.00~70.00 |
※カウンターライン=投資目線を切り替える水準、損切ラインの参考値
※コアBOX=節目としての価格帯
※2021年8月23日時点
TLTは上昇し、ドル高、ゴールドや原油は下落基調。市場の選好が株、ドルとなり、ユーロドルは下落を強め、ドル円はBOXで方向模索、ビットコインは上昇再開となり、総じて市場はテーパリング相場が織り込まれ、年内開始への期待が強まっています。
市場分析の判断指針
ファンダメンタルとアルゴリズム(自動売買)の分析を比較して、現状8対2でファンダメンタルを優勢に判断します。マーケットはテーパリングへの織り込みとなり、次は金利動向か、株式市場への変化が起きるか注目です。市場構図、銘柄選定、戦略が定まってきています。ポションサイズは打診レベル1/15~1/10サイズは継続的な打診です。エントリーは慎重姿勢で打診、短期が基本で調整したら買い目で対応です。上目線は4、下目線は6の割合でポートフォリオを構築しようと思います。
注目の経済指標
当面、中国や米国の景気回復度合いを見比べます。7月の製造業PMIは中国が50.4と低下継続、米国は59.7と2か月続伸し、需要急増。共に景気拡大の50を上回る結果ながら、中国の回復が鈍化傾向となり、非常に警戒が高まります。消費者物価指数(CPI)は中国が9%伸びは鈍化、米国は5.4%続伸、インフレリスクの警戒を強めた印象です。
世界各国の経済回復への疑念が生まれ、新型コロナの再拡大など、マーケットに不穏材料が高まっています。中国の成長率の低下が予想され、短期は株価の上値が重い展開が予想されます。長期的に上昇基調であっても、回復が遅いと判断された場合、超短期の売り幅によって損失を生み出しやすい展開となりそうです。
■トレード・アドバイス
経済指標は、GDPと消費者物価指数、製造業指数が判断材料の軸です。各国特徴があり、時期ごとに重要度合いは異なります。今は、製造業ですが、そろそろ、消費物価の注目度が高まる印象です。経済もブームがあり、タピオカの次はこの商品が来る、といったことと同じです(次は免疫を高める、ハチミツ?)。
主要な中央銀行の予想 2021年9月のFOMC予想
「CME FedWatch Tool」のドットチャートから、9月のFOMCは現状維持を予想。テーパリングのアナスンスが予想されます。ドットチャートが変わったことにも注目です。
市場はテーパリング織り込み始め、中国の成長鈍化、米国の回復、インフレリスクへの警戒もありながら、ドルのBOX展開が続くようだとインフレの影響は緩やかになる見通しです。
仮想通貨銘柄の回帰分析とテクニカル分析
仮想通貨市場はCMC Crypto 200 Indexを見ると、ビットコイン、アルトコインは上昇再開で推移しています。グローバルマーケットは、ドル高への方向が明瞭になり、仮想通貨市場も上昇の勢いが後押しされている格好です。
仮想通貨ヒートマップ(下記リンク参照)を見ると、緑一色となり買い選考を強めています。CME仮想通貨の各オプション出来高の取引量は増加傾向となり、ボラティリティから仮想通貨への関心が高まっている印象です。
仮想通貨市場は回復再開の見込みです。ドルインデックス、ゴールドの見通しが明瞭になり、市場全体の方向性が定まった動きを見せています。
NEWS PICK OUT
■8月10日 ポリネットワークで約660億円の流出
分散型金融(DeFi)を手掛けるポリ・ネットワークでハッカー攻撃がありました。分散型金融の流出では過去最大となり、同時にステーブルコインのテザーも流出し、テザー社は約3300万ドル相当を凍結するなど、対応に追われました。
12日には不正流出した仮想通貨はハッカーによって一部が返金され、ハッカーは「遊びでやった」とも主張。ハッキング技術を世界に誇示する愉快犯と思われます。ポリ・ネットワークは複数の仮想通貨の取引するプラットフォームの「ブリッジ」を提供し、異なる互いのブロックチェーンを接続して運用する、技術面の脆弱性を狙われたようです。開発はもちろん、様々な課題を残した事件でした。DeFiへの投資には時期早々と判断です。関連する周辺企業、銘柄を探すことに注力したほうがよさそうです。
■8月19日 米コインベースが日本上陸
三菱UFJ銀行を決済パートナーとして迎え、米コインベースが日本でのサービスを開始。日本の仮想通貨事業のサービス競争が激化しそうで、統廃合、合併なども目先起こるでしょう。この時に、仮想通貨への関心はもちろんのこと、関連サービスからも目が離せません。コインベースはすでに、米国を拠点に世界進出をはたし、仮想通貨の保管サービス(カストディ)、ステーブルコイン発行、スタートアップ投資など、既存金融と変わらない事業展開をしており、既存のサービスが仮想通貨の技術によって改良されていきそうです。こうした点に今後も注目です。
ビットコイン円
ビットコイン円は、回帰分析では強気範囲(400~500万円台)で価格推移。上昇反発の展開で、短中長期で上昇基調を予想。基本は積み立て、中長期は上目線です。
テクニカル分析では、移動平均MA21を価格が上回り、短中期のMAはゴールデンクロスの手前で、買いシグナルが点灯。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンは上向き、買いシグナルが点灯。短中長期ともに上昇シグナルが現れています。
前回予想していた展開となり、回帰分析の弱気範囲の下限370万円台の到達から、回帰分析の回帰直線500万円台反発展開となっています。フィボナッチ分析から520~630万円台の押し目の水準が上値目途となります。サイクル&リズム分析ではローソク足は陽線5本、陰線2から3本リズムから、上昇リズムを形成しています。フォーメーション分析は形成中のため判断保留です。
オシレーター系のクラシックRSI(相対力指数)は60付近推移、スローストキャスティクスは60付近推移、価格推移からオシレーター系は50ラインを超え買い継続シグナル。
注目度・先行性を測る出来高は増加傾向、売買意欲が強いです。価格帯別出来高から400~500万円台でサポートする支持帯を形成しています。底堅く展開しながら、600万円台に向けての上昇が予測されます。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオは強気の上昇基調です。直近は400~500万円台で足場を固め、フィボナッチ分析などから600万円台が次なる視野になります。
弱気のカウンターシナリオとして、下値470万円台を下回る展開になれば300~400万円台へ下落展開への可能性も考えられます。
グローバルマーケットはテーパリング相場となり、株高、ドル高、ゴールド安となり、市場の姿勢が明瞭になり、他市場の勢いがビットコインのボラティリティ増加を生みだし、上昇傾向の再開と判断できます。
イーサリアム円
イーサリアム円は回帰分析では強気範囲(25~35万円)の付近で価格推移しながら、ビットコインの上昇⇒アルトコイン上昇波及の展開を受け強気姿勢となり、中長期の反発再開となっています。
テクニカル分析では、移動平均MA21など短中期のMAは上向きにゴールデンクロスで買いシグナル。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMA21への上昇線を描き、買いシグナル継続が点灯です。
ローソク足は週足に目を向けると陽線4本、陰線2~3本とリズムの短期上昇リズムを形成です。サイクル&リズム分析からは、上昇リズムが強まりながら、調整気配も生まれています。一旦、上昇反発に調整の場面が想定されます。
フィボナッチ分析から上値39万円台を上昇加速ブレイクポイントと同時に上値抵抗帯との目安となります。回帰分析からは下限20~25万円台までは押し目の目途となり、調整したらポイントです。フォーメーション分析では形成中のため判断保留になります。
オシレーター系のクラシックRSIは60台付近で推移、買い継続シグナル、スローストキャスティクスは57付近で推移しており、買い継続シグナルです。オシレーター系は全体に50ラインを越えて買い継続シグナル点灯です。
注目度・先行性を測る出来高は、増加傾向で買い意欲が増加。価格帯別出来高から32~36万円台が価格支持帯となり、地盤を固めて、再上昇を想定です。当面はこの水準で価格推移しながら、力を貯める展開が予想されます。出来高分析からは買い支えのシグナルが強まっています。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、強気メインシナリオは上昇基調で、32~36万円台±1円で推移しながら上値を打診想定です。フィボナッチ分析から40万円台が重要となり、上値加速で52万円台±1万円を目標に強気展開が想定されます。
弱気カウンターシナリオは下値29、25、23万円台を段階的に割り込む展開になると、売り加速を呼び込み警戒です。
市場全体はテーパリング相場を迎え、イーサリアムの長期目線は上方向の姿勢でいいでしょう。
リップル円
リップル円は回帰分析の強気範囲(113~147円)の付近で価格推移。上昇反発展開となり、上昇目線の再開です。強気姿勢となり、長期的な上目線の価格推移を予想しています。
テクニカル分析では、価格は移動平均MA21などで上昇線から買いシグナルが点灯しています。短期MA、長期MAのゴールデンクロスで買いシグナルです。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンは上昇方向から買いシグナル点灯です。やや調整気配もあり、短期的な調整下落には警戒です。
ローソク足は陰線、陽線約4本、陰線2~3本の調整した場合2~3週間は下落調整の可能性があります。サイクル&リズム分析ではサイクル変化から、急激な上昇展開から調整が意識されます。フィボナッチ分析から、下値88±1円、108±1円は押し目の目途とされます。上値は154±1円が意識され、何度か上値を試す展開が予想されます。フォーメーション分析は形成中のため、判断保留です。
オシレーター系のクラシックRSIは63付近で推移、売り継続シグナル、スローストキャスティクスは37付近で推移から買い継続シグナルです。オシレーター系から50ラインを越えて買い継続シグナルとして判断できます。
注目度・先行性を測る出来高は増加傾向で売買動向の変化を意識されます。価格帯別出来高から上値140~150ラインに厚い上値抵抗帯があり、当面、115~143±1円付近で地盤を固める想定です。出来高分析からは買いの支持が集まっています。同時に調整気配もあり、下値106~117±1円がサポートラインとなる予想です。
これらのテクニカル分析から、今後の展開予想をまとめると、メインシナリオは強気の上昇基調となり、フィボナッチ分析などから、直近の上値目途154±1円に向けての展開が予想されます。ブレイクアップした場合190~195±1円への上昇加速が予想されます。
弱気のカウンターシナリオも見ておきましょう。下値目途に、90±1円~110±1円は押し目水準ながら、87±1円を下回る展開になれば、下落加速で、50円台も想定されます。
テーパリングが意識された相場は2013年以来です。短期は下半期への備えを整え、3年から4年先想定した、長期の目線が固まることを想定です。好機なマーケットが近いことが予想されます。