2019年12月19日17:00 | シナリオ分析
【目次】
- オリジナル定量分析
- 変化日
- マーケット構図
- 主要市場 回帰分析
- 市場分析の判断指針
- 注目 経済指標
- 仮想通貨銘柄の回帰分析とテクニカル分析
- ビットコイン円
- イーサリアム円
- リップル円
オリジナル定量分析
変化日
変化日からマーケット打診的に値動きを想定します。
- ■12月23日クリスマス相場のシグナルも出ており、お休みの目安になる
- ■2020年1月10日前後が変化日。市場の目線が定まり、市場関係者の本格再開を想定
※変化日とはオリジナルの定量分析で「マーケットシナリオを再考して、戦略を考え直す日」。
マーケット構図
今後の市場展開は上目線リスクオンで見ています。下落警戒によるリスクオフ銘柄の買い支えなどがあり、リスクオンを中心に据えながらも、リスクオフにも備えたマーケット構図と判断します。
- ■リスクオフ要素:TLT高、ゴールド高、円高
- ■リスクオン要素:株高、ドル高、他通貨安
主要市場 回帰分析
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トレード目線 |
カウンターライン (orコアBOX) |
価格推移予想BOX |
TLT |
中立目線 |
コアBOX 136.00±50~144.00±50 |
130.00~144.00 |
ダウ |
上昇基調 |
24400±50 |
26000~29000 |
日経平均 |
上昇基調 |
コアBOX 22000±50円 |
21000~25000円 |
DAX |
上昇基調 |
12760±50 |
12400~13800 |
EUR/USD |
中立目線 買い目 |
コアBOX 1.08709±50~1.12313±50 |
1.0960~1.1400 |
USD/JPY |
中立目線 |
コアBOX 106.50±50~110.50±50 |
104~110 |
BTC/JPY |
下落基調 買い目 |
コアBOX 70~100万円代 |
63~101万円台 |
GOLD |
中立目線 買い目 |
コアBOX 1460±50~1488±50 |
1400~1550 |
原油 |
BOX基調 買い目 |
50±1 |
45.50~66.00 |
※カウンターライン=投資目線を切り替える水準、損切ラインの参考値
※コアBOX=節目としての価格帯
市場分析の判断指針
ファンダメンタルとアルゴリズム(自動売買)の分析を比較して、現状は5対5の中立判断です。しっかり冬休みで休みたい、頭の中身を整理しながら、アルゴリズム開発のアイディアを練りたいです。
ファンダメンタルでのマクロ経済、アルゴリズムで株価動向、ポジションなどを監視することが中心です。年初1月2日など、アルゴリズムが暴れると、株安を招く可能性もありますが、それらの変動は短期的に戻る見通しです。ネットポジションをしっかり確認しましょう。
年間の展開シナリオを熟考してから、方向を見定めて2020年1月10日前後にトレード再開です。
注目の経済指標
各国の製造業景況指数に注目です。景気先行性の指標であり、アメリカ製造業景況感指数(ISM)12月は52.2、中国は11月50.2、EUは12月50.6。これらの結果は50以上を上回ると、やや改善の見通し。日本の12月日銀短観は、大企業・製造業の業況判断DIが0ポイントで、四半期連続の悪化となり、非製造業も回復見通しが弱いです。
世界のマクロ経済データを見渡すと堅調推移を予想できます。消費動向、企業の設備投資がどうなるか、の監視優先度を強めており、経済指標と株価動向を見ながら、投資行動の先手を探ります。
3月のFOMC予想
12月11日のFOMCの要旨を見ると、FF金利の誘導目標を1.5-1.75%に据え置く決定がされていました。労働市場は力強く、雇用は堅調、家計支出は力強いペース、企業の設備投資の輸出も弱いままと発表。
前回記事のFOMC据え置きは予想通り。参考となるCME FedWatch Toolのドットチャート予想では、2020年は年間通じて据え置きの見通しです。次回3月での要旨に、楽観的な姿勢が強まり、第1四半期の景気動向で回復を織り込むコメントなど予想されます。
仮想通貨銘柄の回帰分析とテクニカル分析
仮想通貨市場は、ビットコイン、アルトコインとも下落展開。出来高、先物データなどから、ヘッジファンド売りが優勢。当面は冬の時代、過熱したマーケットを鎮静化させていると分析しています。
グローバルマーケットでは株高推移、ドル高、他通貨の反発、など従来のマーケットに投資資金が戻り始め、市場全体が新たに次の銘柄を物色している印象です。
NEWS PICK OUT
12月9日、米国金融大手JPモルガンチェースはブロックチェーンの決済情報サービス開発を発表。銀行間の情報サービスであり、この報道からリップルの価格動向が気になる展開です。
12月14日には欧州中央銀行(ECB)と欧州連合(EU)は、中銀発行の仮想通貨、ブロックチェーンの作業部会を立ち上げました。中国の仮想通貨の構想、米国フェイスブックはリブラが発行するなど、仮想通貨は政府による発行が主流になるかもしれません。
ビットコイン円
ビットコイン円は回帰分析では、弱気範囲(63~93万円台)で価格推移しながら、中期は下落基調を予想します。長期投資では積立銘柄として推奨。
テクニカル分析では、移動平均MA21を価格が割り込み、短中期のMAはデスクロスで売りシグナル。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMA13を割りこみ売りシグナル、雲で停滞している。価格は雲を割り込み、来月には見通しが中長期的な売りになるか判断できるでしょう。
ローソク足は陰線が続き、来月も陰線形成の予想です。サイクル&リズム分析から、6か月連続陰線形成もあり、直近3か月で変わるリズム、来月は3本の陰線とリズムで反発の可能性もあります。フォーメイション分析では下降フラッグを形成、もう一段は下落展開が予想されます。
一方、オシレーター系のクラッシクRSI(相対力指数)は40付近推移、売り継続シグナル。スローストキャステッィクスは20付近で推移、継続で売りシグナル。
注目度・先行性を測る出来高は活発になり、市場心理の悲観売りも予想される状況です。
これからの展開予想をまとめると、メインシナリオは弱気展開で80万台を割り込んだ結果から、63~72万台を目標とする動きになると考えます。下落加速となれば、63万台を割り込むと45~60万台が視野に入ります。
カウンターシナリオは、反発の強気展開でカウンターライン100~111万台を超えれば、強気シナリオに移行すると予想。各国の中央銀行が仮想通貨の存在に注目しており、ポジティブ・サプライズでの高騰もシナリオの1つです。基本的な投資姿勢は、短中期下目線の回転売買。長期では買い目ですが、今は待機です。
特段に変化日のシグナルもなく、不気味な展開をしそうな印象もあります。
イーサリアム円
イーサリアム円は回帰分析では弱気範囲(10200~23000円)の価格推移で、短中期は下落基調を予想です。長期は中立目線です。
テクニカル分析では、移動平均MA21など短中期のMAはデスクロスで売りシグナル。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMA21を割りこみ売りシグナル、価格も雲を割り込み売りシグナル。
ローソク足は陰線が続き、来月も陰線形成の予想です。サイクル&リズム分析から、6か月連続陰線形成もあり、直近3か月で変わるリズム、来月は3本の陰線とリズムで反発の可能性もあります。フォーメイション分析では下降フラッグを形成、もう一段は下落展開が予想されます。
一方、オシレーター系のクラッシクRSI、40付近で推移、スローストキャステッィクスは40付近で推移しおてり、オシレーター系は売り継続シグナルです。
注目度・先行性を測る出来高はやや状況で売り圧力が高まっています。
これからの展開予想をまとめると、メインシナリオは弱気展開で、15000円ラインを割り込むと12000円の展開となり、悲観売りの加速で9800円が目標値となります。カウンターシナリオは上値20000円を超えた場合、強気シナリオとして31000円を目標とする展開を予想です。
短中期は下目線での回転売買、長期は中立です。1月5日~7日前後で変化する可能性があり、長期の目線を構築します。
リップル円
リップル円は回帰分析の強気範囲(14~30円)の価格推移で、短中期は下落基調、長期は中立目線です。
テクニカル分析では、価格は移動平均MA21を割り込み、短中期のMAはデッドクロスで売りシグナル。一目均衡表(イギリス&アメリカのスタイルで分析)の遅行スパンはMA21を割りこみ売りシグナル、価格も雲を割り込み売りシグナル。
ローソク足は陰線が続き、来月も陰線形成の予想です。サイクル&リズム分析から、4か月連続陰線を形成している状況もあり、直近は2の陰線リズムで、来月も売り継続の可能性が残ります。フォーメーション分析では下降フラッグを形成、もう一段は下落展開が予想されます。
一方オシレーター系のクラッシクRSIは37付近で推移し、スローストキャステッィクスは33で売りシグナル継続が点灯。
注目度・先行性を測る出来高はやや活況。
これからの展開予想をまとめると、メインシナリオは下目線で、19円を割り込めば15円を目標値に。悲観売りが加速するならば、下値7~14円の目標値とする弱気シナリオです。
カウンターシナリオは、強気展開で33円を超える展開となれば、40円や55円あたりを目標に上昇シナリオの展開が予想されます。短中期は下落基調の売り目で様子見、長期的には中立目線。JPモルガンや米国リブラなど、競合の仮想通貨が出現し、評価が見直されていることから下落と判断しています。
1月13日前後に変化日が点灯することから、それ以降に次なる展開を考えます。